激しい喧嘩に熱狂!息をのむほど美しい「闘う魚」“ベタ”
3185viewmayu2017/05/02

優雅なヒレと美しい色彩で、古くから愛されている熱帯魚『ベタ』。オスだけに見られる長く鮮やかなヒレは、野生が品種改良されて生まれたものです。
原種はタイやカンボジアに生息しています。大きな川や、水田などにも暮らし、動物性プランクトンや昆虫の幼虫類などを食べています。
野生のベタ
その後、より気性が荒く、強い品種を作り出すために改良が重ねられ、その副産物として、鮮やかな体色をもつものが現れました。美しさを求めてさらに品種改良が加えられ、目の覚めるような青や赤の体色で、ヒレの長い品種が誕生し、流通するようになったのです。
現在も、日本を含め世界中で楽しまれているベタ。アメリカの愛好家によってトラディショナルタイプより、さらに大きく美しいヒレを持つ、ショーベタ(ショークオリティベタ)が生み出され、そうした交配が系統の維持に高度な技術を要する趣味として人気を博し、英国のチャーチル首相も飼育していました。
単なる観賞魚としてだけではなく、闘う姿や独自の交配など、ハイレベルな趣味の対象としても親しまれています。
元々オスが縄張りを持つ種で、縄張りに入る他個体を威嚇、攻撃する性質があります。そのため飼育下でも、オス同士を混泳させると喧嘩を始めてしまいます。互いに背ビレや尾ビレ、エラを最大限まで広げて体を震えさせ、威嚇し合う“フレアリング”などの行為が見られます。
この「闘魚」としての性質が人気を呼び、2匹のオス同士を戦わせる遊戯のため、また更に賭け事の対象としても飼育されるようになりました。