サメに見えるけど「ナマズ」の仲間 水玉模様が美しい観賞魚“アドニスプレコ”
2109viewmayu2017/05/18

シマウマ柄やヒョウ柄、鮮やかな青色など、バリエーション豊富な模様をもち、人気の高い熱帯魚『プレコ』。500種類以上が確認されており、10cm以下の小型から、1mを越える大型まで大きさも様々です。アマゾン川を中心とした南アメリカの熱帯域に分布し、水の流れの強い環境に生息するものが多くいます。
口が吸盤状になっていて、岩や流木に吸いついて生活します。岩肌に生える藻類などを食べ、一日中岩に吸い付き、ほとんど泳がずじっとしています。
飼育環境下では、吸盤状の口でガラス面や流木などの苔を削ぐように食べるため、水槽の掃除役にもなりますが、歯が強力な個体は水槽に傷を付けることも。また、木をかじったり、水草を食害したり、他の魚の体表をなめたりすることもあり、度を過ぎると困りものです。
実際、フィリピンでは汚れた川をきれいにするために放流されましたが、藻類以外にも魚を食べてしまい、在来種の絶滅が心配されるほどの事態を招いてしまいました。
派手な姿からは意外ですが、実は地味な“ナマズ”の仲間です。
プレコの中で、黒い体に白い水玉模様のコントラストが美しい、『アドニスプレコ』は日本でも観賞魚として親しまれています。1mほどに成長する大型の種ですが、成長するにつれて白い水玉は消えていきます。体がトゲのある硬い鱗に覆われ、全身が黒くなります。何だか、ぐっとナマズに近づいていくようです。