可愛いだけじゃ生き残れない!朝晩で変身する魚“アケボノチョウチョウウオ”
1052viewmayu2017/05/29

海にはクジラのように大きなものから、肉眼で見えないほど小さなものまで、様々な生き物が暮らしています。ハリセンボンのように危険が近づくと体のトゲで威嚇するもの、小さな体でも毒を持つもの、硬い甲羅を背負っているもの、皆それぞれ自分の身を守る術を持ち、厳しい海の世界を生きています。
海に潜ると、餌が豊富で身を隠しやすいサンゴ礁の周りで、たくさんの種類の魚を見ることができます。『アケボノチョウチョウウオ』は、沖縄のサンゴ礁まわりなどでよく見かけられる、ダイバーからも大人気の熱帯魚です。太平洋からインド洋、紅海まで生息域が広く、個体数も多くいます。
毒もなければ棘もない、小さな可愛いアケボノチョウチョウウオはどうやって身を守っているのでしょうか。
実は、チョウチョウウオには変身の達人が多くいます。朝と夜で体色を変化させ、外敵の目をごまかしているのです。アケボノチョウチョウウオは、昼は白かった体が夜になると全体が暗い色に変わります。背中には大きな黒色の斑紋が出て、その中に白い2つの点が現れます。これは、他の生き物をあざむくニセの“目玉”とも言われています。
夜も気が抜けない海の世界。ニセの目玉を見開いて油断を見せない、相手を騙す努力が必要です。
古くから観賞魚として利用されているアケボノチョウチョウウオ。鮮やかで可愛い見た目と、比較的丈夫で飼育しやすいことから、ペットとしても人気です。